2012年09月11日
【旧盆速報2012】 諸見里エイサー,炸裂
うとぅに とぅゆまりる〜♪
むるんじゃとぅ(諸見里)ぬ しまや ヨーウネ
わかむんぬまじり〜 スリ
うどぅるしゅ〜ら〜さ イヤマシ
(諸見里エイサー,繁盛節)
●連打する締太鼓。これは「唐船どーい」での一幕
KIです。
今回は,この旧盆エイサーの速報として,沖縄市諸見里青年会をご紹介します。
旧盆が明けた9月2日の夜9時過ぎ,諸見里地区の旧盆最後の道ジュネーが公民館から出発しました。沖縄市では旧盆が明けた後にまでエイサーをやっている地区は限られているからか,やはり今年も多くのギャラリーが集まっていました。
自分が初めて諸見里青年会の旧盆エイサーを見たのが2005年のことなので,早いものでそれから7年も経っています。当然ながら,言葉を交わしたあのころのメンバーは誰一人として居らず,青年会メンバーの面々も総入れ換え状態。誰一人として見知った顔はありませんでした。
それでも,ダイナミックな動きを見せるエイサーは健在。同じ沖縄市内の他の青年会エイサーに比べても,締太鼓は大きく振りかぶるような動作や大太鼓の動く半径の大きさは特徴的です。
●“スーリあがり 明がりば~・・・” スーリ東節での 大太鼓の立ち回り
●締太鼓が大きく両腕をひらく所作は,テンヤウ節での一幕
担い手がガラリ変わっていても,そこは地域の継承力。かといって,7年前~5年前にかけて自分が見てきた諸見里エイサーと完全に全く同じかというと・・・今回,自分はユッカヌヒの道ジュネーを3時間余り見ただけなので断言はできませんが,もしかしたら少し手を加えられているところもあるかもしれない。
当然ながら,諸見里エイサーの真髄にかかわるかもしれない根本的な部分や踊りの基本枠は,全く変えられることなく完全に強靭に継承されているのは間違いないです!当時と変化しているのではと感じたのは細かい振り付け。振り付けの枝葉的な部分が約5年前くらいとは微妙に手直しされているかもしれない,という印象をちょっと感じた次第ですが,やはり素人が一度見ただけの印象なので,自分のこの見立ては全くの見当違いかもしれません。
ともあれ,諸見里エイサーは健在。
沖縄市諸見里地区の地域力がそれだけ強靭だということでしょう。
●“遊(あし)ぶ楽しむネースリ わんやカタミくいら・” 固み節で,締太鼓が一斉に大きく振りかぶる様子は壮観
全体的に大胆さが目立つ太鼓。
荒々しすぎる男どもの勢いに呑まれるどころか,大きな囃(フェーシ)で返す諸見里の女子手踊り衆。
四つ竹や一糸乱れない手踊りで,エイサー隊全体をうしろから包み込みます。
●“海やから~ドン,ドン・・・スリエーイ,スーリ・・・” 海やから節で,フェーシとともに華麗に四つ竹を操る女子手踊り
ノー,モーヤー。 ノー,エイサー。
いきなり何を書くのかと思われたかもしれませんが,これは数年前の旧盆,自分がある地域で聞いて「ハッ!」とした言葉。諸見里ではないですが,沖縄市からもう少し離れた地区のとある青年会の女子メンバーが言っていたフレーズ。直訳すれば,「手踊りなければ,エイサーもなし」。モーヤーというのは手踊りのことで,地域によってはティーモーイとかテモーヤーなどともいいますね。
確かに太鼓だけのエイサーって,何だか尻切れトンボな感じですしね。逆に手踊りだけのエイサーってのはOKだと思うし(だって,エイサーって盆踊りの仲間やしが),そういったエイサーは実在する。
まぁ,コザによくある形の青年会エイサーの場合,太鼓も手踊りも質・量ともども充実していて,それぞれが重要なレパートリーを役割分担しているだけでなく,実はお互いにコントロールし合っていたり,コラボレーションしあっているという側面もあるんでしょう。それに,ジウテーやチョンダラー(サナジャー)も加わって「集団舞踊エイサー」の大きなチームワークを形作る。
太鼓のバックをがっちり固める,姉さん被りの諸見アングヮーターを眺めていて,「ノーモーヤーノーエイサー,さもありなん」と思わされた次第です。
●諸見里青年会の女子手踊り。四つ竹を繰り出すのは安里屋ユンタのくだり。先行するジウテーとともに,実は太鼓衆の演舞を後方からもコントロールしているのは彼女らかもしれない・・・
忘れていた感動を揺り起こされたというか,5年ぶりに見た旧盆の諸見里エイサーはやはりよかったです。
絆(きずな)
あの3.11以降,よく見聞きするようになったコトバだけど,地域との絆,仲間内での絆を見事に体現したかのような諸見里青年会の旧盆エイサー道ジュネーでした。
感慨深い旧七月十六日の夜更け。
2012の旧盆のトリを飾るに相応しい3時間あまりでした。
(2012年9月8日 KI)
やぁ~、やぁ~、KIさん、ちぃーっす
旧盆速報2012をありがとう。
第1号は、沖縄市の諸見里エイサーってことで、この記事と一緒に、KIさんが同じモロミさんについて2年前に書いた記事も一緒にアップロードさせてもらったよ。
思い出の青年会〜沖縄市諸見里青年会のこと
うんうん、確かにモロミさんのエイサーは誰に聞いても好評だし、地域と青年会の絆はしっかりしているよねー。
うちも見習いたい青年会です。
ところで、諸見里2012の続編記事下書きも完成しているようなので、次回、アップロードするからねー。
Posted by まほろば旅日記編集部 at 03:00
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思い出の青年会〜沖縄市諸見里青年会のこと【KIのエイサー旅日記 2012】at 2012年09月11日 21:32